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模型のご紹介
エアブラシ塗装により塗装劣化剥離を表現! 木曽森林鉄道の有蓋小型貨車 |
鉄道模型 車輌 |
1:87 HOeナロー 9mmゲージ |
メーカー:モデルワーゲン |
真鍮製キット組立 |
黒染め、エアブラシ塗装 |
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今回は、木曽森林鉄道のスクール列車“やまばと号”を製作しようとモデルワーゲンさんの一連のキットを入手しました。
半田付けの勘をよび起す意味もあり、その中から手始めに有蓋小型貨車を製作してみました。
また、黒いっぺんとうの塗装に変化をつけようと遊び心も楽しいかと思い、使い込んだ実車輌のように部分的に塗装が剥がれ木肌が露出した様子を表現することにしました。 |
半田付けの前処理が終わったところです。ランナーのバリを上手く取ることが肝心だと思います。
画像のように添え木にそってヤスリをあてるとまっ直ぐにバリだけ削ることができます。 |
半田付け後
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《黒染め》
半田付けの工程が終わった後、黒染めを施します。後々の走行などで、塗装が剥がれた箇所が目立たないようにする目的でおこないますので、ざっと染まる程度で済ませます。よって、下地処理もそこそこで良しとしました。もちろんディテールがきれいに出るレベルまでには仕上げておきます。
黒染め液は、マッハ黒染め液を使用しました。原液を水で7〜8倍に薄めて使用しますが、何度か再利用できますので、口の広いポリ容器へ入れて置き、車輌をそのまま浸せるようにすると便利です。
1〜3分ほど浸けると黒くなりますので、取り出して流水と歯ブラシで磨きます。余分が落ち黒色も薄れますが、この作業を繰り返すことで、だんだん濃く染まっていきます。最後に促進停止剤に浸けて腐食を停止します。
今回は、3回で終りにしました。未だ染まっていない部分が目立ちますが塗装をするので良しとします。半田がのっている部分とそうでない部分がマダラになりますが、塗装をすれば何ら問題は無いです。 |
黒染め後 |
《塗装》
前処理として、いつも“アセトン”で脱脂をおこなっています。アセトンとは、エポキシ樹脂の洗浄などに使用するシンナーです。とても揮発性が高いので危険ですが洗浄には最適です。
2つのポリ容器へ移して、初めの洗浄用と仕上げの洗浄用に分けて、仕上げ用が汚れたら初め用へ移してというように使うと何度も使えて節約できますし、そのうち蒸発してしまいますので処分する手間もはぶけます。
脱脂の後にプライマーを軽く吹きます。いつもグンゼのMr.メタルプライマーを使用しておりますが、軽く吹くだけで全体にシミ渡りますので、吹き過ぎないようにします。
乾燥時間は、ラッカー系の塗料と比べて多めにとった方が無難です。もっと広面積なカーモデルなどは更に乾燥時間をとることが望ましいです。
今回使用した基本の塗料は、Mr.カラーのラッカー系塗料です。マッハカラーなどと比べるとエアブラシとの相性がとても良く、作業がはかどります。
はじめに木肌の色を全体に吹きますが、ダークイエロー、ホワイト、クリアオレンジ少量など適度に混ぜてそれらしい色を作りました。木の色は、茶色というイメージがありますが、乾燥した木材の状態では、白っぽい感じの木が多いです。画像の色が悪いですが、実際はもう少し白っぽい感じです。
グラデーションを付ける意味でミドルストーン、クリアオレンジなどをうっすらと適度に吹きます。
この工程などは、エアブラシが威力を発揮します。噴霧される塗料の粒が小さいので、とても自然な感じにグラデーションが掛かります。
余談ですが、レイアウトを作る際にも面積や色こそ違いますが、仕上げにこの手を使うと全体の色バランスやトーンを調整することができますので、不自然さを緩和するのに役立ちます。
次にクリアを吹くことで膜を一層つくります。これは、黒色を剥がした際に下色の木肌色を傷つけないための配慮です。 |
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エアブラシ
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