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スチロールコア バルサプランク翼 F-16の製作

主翼の製作過程

FRP製作 1 FRP製作 2 スチロールコア翼 主翼の接着&尾翼の製作 メカ搭載など


F-16 ファルコン
RC飛行機 動力:ブラシレスモーター(EDF) スケール: 1/18
メーカー:自作 主材料:FRP、スチロール、バルサ 全備重量:485g

《主翼の製作》
発泡スチロールコアのバルサプランクというこれもグライダー自作でおぼえた工法です。
発泡コア翼
まずスチロールをカットする道具ですが、自作の半自動カッターです。しかし今回は翼のテーパーがきついので手動で切りました。 自作スチロールカッター
カッター部分だけであれば簡単に自作できます。要はニクロム線(電熱線)へ通電すればいいだけですので、手で持って作業する人も居るようです。
電源は容量が足りないと壊れますので、古い充電器とかが良いと思います。(多少危険ですので自己責任でお願いします。)
このカッターは、スパン1Mほどあります。太めのピアノ線でニクロム線にテンションが掛かるようにしています。そのピアノ線へ安定化電源から12V通電しているだけです。

コア切り出し手順@
翼型テンプレートを作ります。材料はダンボールやバルサや航空ベニヤなど一長一短ですが共通する注意点は、熱線がスライドするときに引っ掛からないよう側面をスベスベにする事です。また、切り始めと終り部分も引っ掛からないよう工夫することが必要です。引っ掛かると仕上がりがデコボコになってしまいます。
今回はケント紙へ翼型を印刷し、バルサへ貼って切り抜き、瞬着で固めた後、側面をサンディングして作りました。また翼端側テンプレートは捻り下げ1度傾けて作りました。結果、予想以上に奇麗に捻り下げが付きました。 翼型テンプレート
コア切り出し手順A
翼全体の形の発泡スチロールブロックを切り出します。できるだけ正確に作った方が後々楽です。切り出し方はF18のページをご参照ください。発泡スチロールは発泡率の違うものが何種類か市販されていますが、手持ちの率が高いタイプ(粒が大きい)を使いました。
コア切り出し手順B
出来上がったコアはどうしても後縁が寸足らずになり、バルサと合わせる際に基準点が必要になりますので、切り出す前にコア(元材)側面へ位置決め用の印を付けておいた方が後々助かります。
先ず翼型上側から切りますが、スチロールブロックの両サイドへテンプレートを両面テープで固定します。すべて下線を基準にするといいです。そしてブロックごと定板へ両面テープで固定します。オモリは乗せません。そして切るわけですが、前から切るか後から切るかは翼型により一概に言えませんが、今回は上側は後から、下側は前から切りました。テーパーがきついので切る前のイメージトレーニングは重要です。
スチロールカット@ スチロールカットA


バルサプランク手順@
使用するバルサは通常 t1mm ですが、今回は t0.5mm を使ってみました。結果は総評して良好でしたが、t0.5mmバルサは固めるような加工が施してある?ようで重さが気になりました。その反面、強度は期待できます。
そしてバルサを翼の形に切るわけですが幅が足りませんので、予め接着して幅広のものを作っておきます。厳密には上下面で寸法サイズが違ってきますが、どうしても前縁部は上手く噛み合いませんので、上下同サイズで問題無いです。ただし、長からず短かからずのサイズを現物合わせで決めます。
カットしたバルサは軽くサンディングしておいた方が後々楽です。そして接着面にクリアを軽く吹きます。これは接着剤の染み込み過ぎを防ぐためです。
バルサプランク手順A
補強材を瞬着点付けで仮接着します。カーボンロービング(カーボンクロスを解した物)マイクログラスです。翼自体は短いですので、補強無しでも大丈夫そうですが、重要なのは胴体との接合強度(一体化)を上げるための工夫です。
カーボン補強

コア側へカッターで溝を切り、3mm幅カーボンスパーを入れますが、プランクの際に同時に接着しますので準備だけしておきます。
スチロール部をいくら接着しても意味無いですので、バルサ部へなるべく広い面積で繋げるイメージで補強材を配置します。
カーボンスパー
プランクの際、カーボンスパーへ低粘度エポキシを塗布し溝へ挿入しますが、後にカンザシ(同じ材料)を継ぎ足しますので、その部分50mmほどは低粘度エポキシを塗布しないようにしています。

バルサプランク手順B
スチロールから切り出したコアの外側(捨てる部分)とバルサとを見開きの本のようにテープで留めます。後縁を正確に合わせて留めます。前縁はバルサ棒を追加加工しますが、後縁はそのまま使用しますので奇麗に仕上がるよう配慮します。
バルサプランク

バルサプランクA
バルサプランク手順C
スチロールコアへもクリアを吹きます。そして手順Bのバルサの上へ仮に載せ位置決めします。このとき予め印しておいた位置決め用の印を目安にします。実際に閉じてみて問題無ければOKです。
バルサプランク手順D
前準備を万全にしていよいよ接着です。接着剤はエポキシスプレー糊タイトボンドなどが一般的です。今回は高強度と作業がゆっくりできる低粘度エポキシを使いました。
エポキシはコアの方のみに塗布しますが、染み込み過ぎないよう注意します。今回は染み込み過ぎて重くなってしまいました。
塗り進めているとエポキシの粘度が増し塗り辛くなりますので、消毒用エタノールをガバガバ注いで粘度を下げます。エェ〜大丈夫?と思われるでしょうが大丈夫です。通常のエポキシ接着剤をこれで薄めて使った経験もありますが、その機体は5年以上経ちますが強固な翼は今も健在です。消毒用エタノールは私の製作作業には欠かせないアイテムです。手に付いたエポキシのベトベトを拭うにはこれが一番です。
バルサプランクB バルサプランクC

バルサプランク手順E
エポキシを塗布したコアをバルサ上へ位置決めして、余ったエポキシへ多量のマイクロバルーンを混ぜたものを後縁部内側へ塗布します。これはコアの不足を補う意味と薄く貧弱な後縁を強固にするためです。
バルサプランクD
そして閉じます。ズレが無いか全体を確認してからテープで留め、定板に挟んでオモリを乗せて放置します。
エタノールを使用した場合、密閉状態から乾燥するので、2〜3日放置した方が無難です。匂いが目安になります。
バルサプランク手順(仕上げ)
取り出した翼の前縁はたいてい開いた状態になってしまいますので、余分をカット&サンディングし、適度なバルサ棒を接着し、サンディングで翼型を出します。瞬着で固めた方が良いですが、多量に染み込ませるとコアを溶かしますので要注意です。翼端も同様に仕上げます。全体はt0.5mmバルサですので軽くサンディングして完成です。

今回、出来上がった翼は、両翼で30gと少し重くなりましたが、その反面、強度は充分すぎるぐらいに成りました。翼端を持って機体を上下に振ってもビクともしません。前後縁も強固で少々ぶつけたぐらいでは何ともないです。しかし、次回のテスト飛行で如何なるか?・・・

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