写真は肉眼で見た印象とは良くも悪くもまた違った印象に写し出されてしまうものです。そのままを写し出すことが基本かと思いますが、逆に前記を巧く利用することで実物よりリアルにまた情景的に写し出すことも可能になります。こうするとこう写るというようなちょっとしたコツを掴むことが大切です。もちろん私も試行錯誤の連続ですので、そんな様子をこのページでご紹介することで皆様のご参考になれればと考えております。 |
まず被写体を設置するのに重宝するのが椅子です。高さを調整できるのはもとより回転できるのがとても便利です。実際に撮影してみると分かりますが、被写体の角度をちょっと変えたいときが多々あります。被写体そのものや三脚に設置したカメラを移動するほどでもないときにちょっと回してという感じです。 |
ディスク用の蛍光灯を使います。只ちょっと手を加えます。画像のようにトレッシングペーパーをセロテープなどで留めて被います。こうすることで光が拡散され自然な感じに写ります。トレーシングペーパーはマスが印刷されたものでも大丈夫です。 |
逆光に近い角度で撮影した例
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商品サンプル用に撮影する際などは、被写体全体へ平均的に光を当てた方が良い場合がありますが、より実感的な情景を演出したいときなどは、あえて影をおとすことが有効になります。特に自然光のときに影を意識して撮影すると大きく印象が変わります。
ふつう写真は順光で写すものとされておりますが、それは被写体へ反射した光をカメラレンズでとらえてフィルムへ焼付けるという写真原理の基本からして、光量を多く取り入れられることで失敗が少ないことからそう言われているかと思います。しかし、無意識に撮った写真がたまたま逆光だったことでかえって雰囲気の良い写真が意図せず撮れたご経験はないでしょうか!? そうです!それを意図的におこなうのです。
順光⇔斜光⇔逆光の角度を微妙に変えることで写し出される被写体のイメージをコントロールするのです。おおげさに言うとこのような表現になりますが、経験を積まないとなかなか巧くコントロールできないものです。こという私もそうですが実際には状態を変えながら何枚か写してみて良いものを選ぶということになります。デジカメですとフィルムや現像費を無駄にすることなく、これができますのでとてもありがたいです。 |
レフ板を使った撮影の様子 |
写真は前記いたしましたように光と影の演出によりその印象が大きく変わるものです。表現したい情景や対象物、また個人的な好みなど諸々の要素が絡みますが、自然光やライティングのみでは細かいところの光の操作が困難な場合が多々あります。
レフ板 |
そこで威力を発揮するのが“レフ板”です。レフ板とは光を反射させる為に用いる反射板のことです。映画などの撮影で等身大の大きな銀色の反射板を使うのを見たことがあるかと思いますがあれのことです。
対象物をライティングした際に光が回りこまない暗い個所や光を更に増量したい個所へ反射させた光をあてる為に用います。また直光ではなく淡い光にしたい場合にも用います。用途に応じて反射板の部分を銀、金、白などに使い分けます。
模型の場合は対象物が小さいですので簡易的なもので充分です。身近にある白いA4サイズぐらいの紙とか厚紙へ銀紙を貼ったものとかでも代用できます。しかし、使い勝手の良さからしてやはり市販品が欲しいものです。ケースから出すとパッと広がるようにできていますのでコンパクトになり野外での撮影にも携帯できます。小型なもので¥1,000ほどですので用意しておくと便利でしょう。
この程度のものですが、その効果は絶大です! 比較した2つの画像をご覧ください。
窓からの自然光を右側手前から当てて撮影しておりますが、左写真は影の部分が少し暗すぎだと判断しまして、そこでレフ板を用いて撮影したのが右写真です。
如何でしょうか? 光の具合はファインダーを覗くと良く分かりますので、反射角度を変えることで影の部分や全体の明るさをほど良く調整して撮影します。 |
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